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カジノ解禁法案、山積する課題 その1

誘致や悪影響の具体的規定なく、甚大な社会的損失懸念も
10年来のテーマがいよいよ本格的に動き始めたという感がある。
しかし法律専門家としての観点から見れば、かなり多くの懸念事項が残された状態での船出である。
それは、この法案が通常の法律とは違い、いわゆる「プログラム法」と呼ばれるものであり、カジノ解禁の具体的内容がほとんど規定されていないことに起因する。
今回提出されるカジノ解禁推進法案の問題点を、以下に検証する。
Business Journalから


プログラム法とは
プログラム法とは、特定の政策分野について具体的な制度内容そのものではなく、国の目標や実現に向けた手順などを規定する法律のことである。
プログラム法は、単に「工程」(プログラム)を示すだけであるから、成立しても、それだけでは政策は実現しない。
聞き慣れない言葉であるが、最近では、年金、医療、介護などの社会保障制度の改革について、このプログラム法という仕組みが用いられている。
今回のカジノ解禁推進法案も、単にカジノ解禁という政策目標実現に向けたスケジュールと、ごく基本的な骨格だけを示したものにすぎない。
カジノ解禁の具体的な制度設計は、1年以内をめどとして立案されるカジノ解禁実施法(特定複合観光施設区域整備法)においてなされることになっている。
この実施法が成立して初めて、実際にカジノが解禁される。
つまり、どのような制度設計でカジノを解禁するのかという具体的な内容の詰めはこれからなのである。

お台場カジノ構想の実現性
今回のカジノ解禁推進法案が、プログラム法という特殊な法律であることを説明したが、それでもなかなかわかりにくい。
そこで、まずは、「お台場カジノ構想」という具体的なトピックで検証したい。

カジノ解禁推進法案が国会に提出される以前から、日本でカジノが解禁されるならば、フジテレビ、三井不動産、鹿島建設などによる「お台場カジノ」がほぼ決定的といわんばかりの報道が多くなされている。
確かに、カジノを含めたレジャー、ビジネス、エンターテインメントの統合型リゾートの法制化により、観光や経済の振興を図るという法案の趣旨からすれば、政治と経済をめぐる人流・物流の中心である東京・台場でのカジノ設置は魅力的であるように思える。

しかし法的にいえば、今回のカジノ解禁推進法が成立したとしても、それで「お台場カジノ」が内定するなどということは、およそあり得ない。
なぜならば、カジノ解禁推進法は単なるプログラム法であって、カジノ設置区域はおろか、その選定基準や選定主体などについてさえ、一切規定していないからである。

さらに具体的に説明しよう。
カジノ解禁推進法案には、カジノ設置区域の選定基準は規定されていないが、のちに制定されるカジノ解禁実施法において規定される基準は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)による規制よりも大幅に厳格なものになると想定される。
なぜなら、賭博であるカジノの解禁による「負の影響」(風紀の乱れや治安悪化などの恐れ)を考慮すれば、賭博に至らない遊技(パチンコなど)を対象とする風営法による規制よりも緩やかであってはならないからである。
一部報道によれば、お台場カジノは、江東区青海一丁目付近が予定されているとのことである。
この辺りは、規制が緩やかな都市計画法上の商業地域などであり、風営法上の規制はクリアする。
しかし、徒歩圏内に小学校や中学校などがある。
そういった保護対象施設が徒歩圏内にあり、未成年者への影響も懸念される(賭博施設の周辺に猥雑的雰囲気が醸成される可能性は否めない)にもかかわらず、賭博であるカジノを解禁してよいのかという問題がある。
また、そもそも国の首都のど真ん中に賭博施設を設けるということが、日本という国のかたちとして望ましいのかということもある。
長崎県佐世保市のハウステンボスへのカジノ誘致を目指しているHIS澤田秀雄会長は、「首都にカジノを置くと、その国は二等国になってしまう」と発言している。
その賛否は別として、傾聴に値する意見である。
上述したような問題、すなわち、どのような考え方に基づき、どのような区域であればカジノを設置してもよいとするのかという選定基準や評価要素は、カジノ解禁推進法案には一切規定されていないのである。

カジノ解禁法案、山積する課題 その2へ続く
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